あなたの声が聞きたくて 受話器を耳にあててみたけど
一人の部屋に届いたのは 虚ろに響くコール音
日曜の朝も土曜の夜も いつだって抱いて欲しかったのに
擦れ違い始めた二人の狭間に 残ったものはあなたの匂いだけ
あなたの声も影も温もりも 二人で過ごした夜さえも
灰皿の上から消えてゆくわ 風に乗って…
お願い もう 何も いらないわ
お願い もう 何も 言わないわ
ずっと ずっと ずっとそばに…
目覚めた朝に怯えながら あなたの心を探してみたけど
離れていった二つの記憶を もう一度つないでいたかっただけ
突然の雨にうたれながら 隠した雲を恨んでみたけど
私の頬を流れたのは 雨粒混じりの冷たい涙
私の過去も現在も未来も 一人でこぼした雫でさえも
あなたの後ろを追ってゆくのよ 風に乗って…
お願い もう 何も いらないわ
お願い もう 何も 言わないわ
ずっと ずっと ずっとそばに…
お願い もう 何も いらないわ
お願い もう 何も 言わないわ
もう二度と もう二度と もう二度とあなたは…
もう二度と もう二度と もう二度とあなたは…
Copyright © 2001 MASATO ITANI