君だけに打ち明けた 突然のさよならを
校庭に残して 知らないところへ明日
追いかけたボールや こぎ合ったブランコ
夕暮れの片隅で 明日を待つのでしょう
家までの帰り道 石コロを蹴飛ばした
昨日と何も変わらない 君の優しさに気付く
ガラクタの山の奥 秘密の基地も明日は
僕等の声を探して 埋もれてゆくのでしょう
手を振った 君の背中に 言えずに飲み込んだ「ありがとう」
心の中では必死に叫んでいたのに…
遠ざかる校舎の陰に 取り残された想い出がなびいてる
この街を赤く滲ませた 夕陽に君が消えてゆく
先生の足音に 慌てて漫画(ほん)を隠した
丸められて飛んできた 君と僕だけの秘密
同じ想いで見つめた クラス一の女の子
君と喧嘩したのは 最初で最後でしょう
屋上に抜け出して 二人で空を眺めた
風と流れる雲と 君の大袈裟な話
僕だけに打ち明けた 夢も君ならいつか
叶えてしまう気がして 笑えてくるのでしょう
お別れの最後の言葉は 「さよなら」なんて言葉じゃなくて
「また会おう」だって 君は教えてくれたね
遠ざかる校舎の陰に 取り残された想い出がなびいてる
離れても瞳閉じれば いつでも君に逢えるでしょう
遠ざかる校舎の陰に 取り残された想い出がなびいてる
この街を赤く滲ませた 涙に君が消えてゆく
校門の前に立つ 君も小さくなって
知らないところへ僕は 流れてゆくのでしょう
Copyright © 2004 MASATO ITANI