追いかけるものは背中しかなかった
大きく全てを背負い込んでいた
立ち止まり僕を振り返る顔は
いつもどんな時も微笑んでいた
連れられて歩き見たはずの空を
思い出せず探してた赤い手のひら
近づけばまた離れてしまう磁石のように
どこかで聞いたセリフ あの時遠ざけた匂い
どうやらこの僕も年をとったみたいだ
親父よ、なんだかアンタに似てきたなぁ…
真面目なところも頑固なところも
寂しがりのとこも流れ込んでいた
いつまでも僕は子供のままだった
追い越したものは目線だけだった
鏡から僕を見つめる男は
幼き日の面影を残しながら
知らぬ間に過ぎていた時間に戸惑っていた
どこかで聞いたセリフ あの時遠ざけた匂い
どうやらこの僕も年をとったみたいだ
親父よ、なんだかアンタに似てきたなぁ…
親父よ、なんだかアンタに似てきたなぁ…
親父よ、この僕もアンタになれるかなぁ…
Copyright © 2006 MASATO ITANI